ライトショアジギングの修行

ライトショアジギングをマスターするためのあれこれ

針を研ぐ事の是非【ルアー3手目】

古代の釣り針は高級品だったと推定されます。

 

鹿の角や動物の骨を削り出し、ノウハウを詰め込んだ形に磨き上げる。

 

海幸彦と山幸彦の神話も、釣り針の紛失が発端となっています。

 

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そんな釣り針を、やれ

科学研磨された釣り針は研げない

新品当初の鋭さは研いでも戻らない

研ぐとバリが立つから駄目だ

研いだ部分から錆びてきて駄目になるから新品にした方が良い

 

と、研がずに新品に変えるべしとの声が多く聞かれますが、管理人は針は研いで2~3回は再使用しています。

※管理人はサーフが主戦場の為、ジグの回収時にどれだけ気を付けても多少は地面とルアーを擦ってしまい、針先の消耗も早い。

 

例えば、鉄工所で使っている工具類。

ドリルの刃を例に挙げます。

↓参考

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近頃のやつは、表面の硬度を高める為、チタンでコーティングがされていたり、錆びないように表面処理がされていたり、耐摩耗性を高める為に様々な工夫がされています。

 

それを摩耗したからといって、研ぎなおすのはドリルメーカーは推奨していません。

(研ぐ事で表面のコーティング等が無くなり、当初設計した機能や品質を維持できなくなるため)

 

ドリルの刃を買えば、パッケージには「研がないでください」と書いてあります。

 

が、製造現場では当たり前のように刃を研ぎなおして使っています。

摩耗する度に新品に変えていては金が掛かってしょうがないからです。

 

ただし、一度でも研いだドリルの刃は新品と同じようには扱いません。

例えば、新品なら製品を1000個加工するところを半分の500個にしたり、研ぐ回数を社内ルールで決めていたり、要するに特別な管理をしています。

 

これは釣り針でも全く同じ。

 

強度を高める為、防錆性能を確保する為に施したコーティング等が釣り針を研ぐ事によって低下し、釣り針メーカーが当初設計した機能や品質で使用されない事をメーカー側としては危惧する訳です。

 

口が裂けても、「研げばまた使えます」なんて言えません。

 

そんな事が、「科学研磨された釣り針は研げない」なんていうように流布されていく。

 

そもそも、研いで強度が落ちようが、釣り針(鋼)が魚の口より柔らかくなる事など物理法則から言ってあり得ません。

研いだ釣り針はドリルの刃と同じように、特別に注意を払いながら使用する事で実釣に耐えうる機能は保てます。

※研いでも新品同様にはなりません。念のため。

 

釣り針の研ぎ方

①シャープナーを準備する

管理人は釣具店で購入したものを使っていますが、100均のダイヤモンドシャープナーなんかでもいけるようです。

 

 

②先の丸まった釣り針を3方向から研ぐ

・針先とシャープナーの角度を合わせ、角度が変わらないように「針先が手前に来るように」研ぐ

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赤く囲んだ所が針先とシャープナーの角度。針先は先端が結構フトコロ側に曲がっているもんなので、慣れないうちは目視で角度があっている事、針先を研げている事を確認しながら研ぎましょう。

 

研ぎ方は力を入れずに3回~5回研げばまずはOK。

 

次は、釣り針の両側面を同じように研ぎます。

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③出来上がり状態の確認

30gくらいのルアーをフックを爪に引っ掛け、自重で落ちるかどうかテストします。

落ちなければOK。

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大事な事は、必ず3~5回くらい研ぐ度に③の方法で状態を確認する事です。

針先は簡単に研げますので、ジャカジャカ研ぎすぎるとあっというまに研ぎすぎ状態になってしまいます。

 

なお、先端のバリについてはそこまでシビアになる必要はありません。

目視ではっきりとわかるようなバリでなければ実釣する上で問題は無いです。

 

④油性ペンで防錆する

研いだ部分は生地の鋼が露出してますので非常に錆びやすい状態です。

油性ペンで塗っておけば取り合えずの防錆にはなります。

(スキーの板もエッジが錆びないように保管する時は油性ペンで塗りますよね)

 

研いだ釣り針の使用

上記の通り、新品の針に比べると、少し気を使った管理をします。

 

まず、ルアーの使用前と使用後、それから使用中でもたまには針先の状態を確認する事。

まぁこれは新品でもやったほうが良いんですけど。。。

 

針先が丸くなってないか、欠けていないかを確認する癖をつけてください。

状態によっては釣り場で再度、研ぎなおします。

 

それから、研ぎなおしの回数について。

管理人は大体、2~3回研ぎなおしたら新品に交換するようにしています。

 

それ以上使ったこともありましたが、何回も研ぐと針先がダメになりやすくなるようで、すぐに丸まってしまったりしたからです。

 

こんな風にして針を大事に使うようにしています。

 

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